2006年フィールドデーコンテスト参加記(8月5日21時〜6日15時開催)


先月の6m AND DOWNコンテスト(以下6D)に味を占め、また移動してコンテストに参加しました。むちゃくちゃ暑かったんですが、内容は、自分なりに満足いく結果となりました。移動地は、6Dと同じ場所、設備は、HFのものを増やして、微妙に改良した程度です。それではいつものように、過去のフィールドデーコンテスト(以下FD)を振り返ってみましょう。

・2005年…不参加(日本にいなかったので)
・2004年…不参加(日本にいなかったので)
・2003年…東京都千代田区移動、6×5×2=60、電信電話部門シングルオペQRP(XP) 60位
・2002年…福島県福島市移動、61×21×2=2,562、電信電話部門シングルオペ50MHzバンド種目 7/15
・2001年…山形県上山市移動、318×151x2=96,036、電信電話部門シングルオペマルチバンド 39/363(7エリア1位)
・2000年以前は、2001年のフィールドデーコンテスト参加記参照

いやー、ホントに、一度として同じ場所に移動してないですねぇ。1996年の第一候補地が、今回の移動地なので、ニアミスといえば、ニアミスですが。

今回は、6Dと同じ移動地なので、下見の必要なし。V/UHFの設備については、6Dの実績があるので、それを思い出しつつセッティングすればOK。HFは、事前に家の庭でアンテナを張ってみて、イメージをつかんでみました。初投入のローテータも、運転試験を兼ねて、マストを付け、ステーを張って回してみました。6Dのノウハウがあるので、準備に余裕がある分、ちょっとでも快適なオペレート環境が構築できればなぁ、と思っていたんですが、結局できたのは、ヘッドフォン切替機だけ、それも、前日にバタバタッと作る始末。BUFFALOのヘッドセット[BMH-UH01/SV]を手に入れたので、ノートパソコンをCQマシンにして、ハンズフリー運用を、と考えていたんですが、パソコンの設定がよくわからず、リグとのインターフェイスも完成せず、今回導入に至りませんでした。

FD当日、6時過ぎに起き、車に機材積み込み。6Dの経験を生かし、結構早く終わりました。朝食をとり、家の近くの給油所で、発電機と予備タンクにガソリンを入れ、いざ出発。2〜3分くらい車を走らせたところで、重大な忘れ物に気付き、家に引き返しました。無線の免許を忘れてました。二度目の出発、今度は忘れ物がないといいんだけど…。途中、6Dの時に寄った店に寄ろうと思ったら、まだ開店前、近くのコンビニで買い物をして、現地到着。父に、先客がいないので、この場所でコンテストに参加する旨の連絡を入れ、まずHFのアンテナから設営開始。何度か張ったことがあるアンテナですが、そのつど条件が違うので、過去の実績があまり参考になりません。今回も、思った以上に時間がかかりました。と、ここで、また忘れ物に気付きました。同軸をマストにつけようとビニールテープを探したら、ないんですよ。これ、結構痛い忘れ物です。ロールで持ってきたひもを使ってもいいんですが、なんか面倒だったので、同軸をまとめるのに使っていたビニールテープを再利用。これでなんとかなっちゃったんだから、まぁいいか。

続いて、50MHzと1200MHzのアンテナに着手、このアンテナたちには、今回、ローテータが付きました。父がタイヤベースにくっつけてくれました。かさ上げした分、ちょっとだけ高所作業になるんですが、ちっちゃな脚立が活躍してくれました。最初にあげたHFのアンテナでも、両端のロープをくくりつける時に活躍してくれたし、144MHzと430MHzのアンテナを上げる時にも、台になってくれました。さて、50MHzのアンテナ、一応ビームなので、方角をローテータのコントローラと合わせなくてはいけません。コントローラの裏に書いてある方法を見ながらやろうかなぁ、と思ってたんですけど、あげてみたら、なんとそのままの方向でほぼOK。合わせる手間が省けました。次いで、144MHzと430MHzのアンテナ、こちらは、6Dと全く変わらない設備、でも上げ方をちょっとだけ変えてみました。伸縮ポールを、最後の1段だけ伸ばさず、タイヤベースの可倒部分を利用し、ポールを斜めにした状態でアンテナを取り付け、えいやっと上げる、という方法。ここでも脚立が台代わりとして活躍。でも、結果的には、うまく地表面と平行にならず、何か工夫が必要。

アンテナを全部あげ終わったところで、腹が減ったので、昼食。母に持たせてもらった弁当、うまい。食後、リグのセッティング。HF機が1台増えたので、もっと手狭になるかと思ったら、それほどでもありませんでした。ごそごそと用意し、全バンドSWR測定、430MHzがちょっと高いけど、アンテナをおろすのが面倒なので、そのまま。給電部だけでも良好なSWRが得られると評判(hi)のアンテナなのに、何が悪いんだろ。そんなわけで、とりあえず電波が出せる状態になったので、1人で乾杯。ちょっとぬるいけど、うまいよ、エビス。1st QSOは、16時04分、7MHzで仙台七夕の記念局でした。オペレータが、知り合いの人でした。その後、50MHzで中国と交信できたり、18MHzでサモアと交信できたり(なんでWARCバンド聞いてるんだろ)、機材チェックのため、1時間ほど各バンドでQSOしました。というわけで、ここで設備紹介。

・約6m組立グラスファイバポール…HF T2FD(DIAMOND[WD330])
・約6m伸縮ポール(ローテータ(EMOTATOR[501CX])付)…50MHz 5エレ八木(クリエイト[CL6A])、1200MHz GP(コメット[GP-93])
・約4m伸縮ポール…144MHz 10エレ八木(マスプロ[144WH10])、430MHz 15エレ八木(マスプロ[435WH15])
・リグ…八重洲 FT-1011(HF)、ICOM IC-706MKUGM(50MHz、144MHz)、八重洲 FT-736MX(430MHz、1200MHz)
・電源…発電機(HONDA[EM550])、安定化電源(DIAMOND[GSV3000])、メモリキーヤー用電源(REVEX[PQ300])
・マイク…MD-1(1011用、スタンドマイク)、HM-103(706用、付属おにぎりマイク)、MD-100(736用、スタンドマイク)
・パドル…Bencher JA-1、GHD KEY GM707
・メモリキーヤー…Logikey Co.(Idiom Press) Model K-1
・PC…日立 FLORA 270SX-14(zlog用)、東芝 dynabook SS SX/190NR(HAMLOG用)
・ログ…zlog(Ver. 2.2e)、Turbo HAMLOG(Ver. 5.06)
・ヘッドフォン…PIONEER [SE-20A]
・車…日産 キューブ(多分14S)

一方にローテータが付くと、欲が出てきますねぇ、もう一方にも欲しくなってきます。おそらく、9月になったらもう1つ転がり込んでくると思われるので、それを期待してます。ヘッドセットは、次の大きなコンテストまでの課題として、ついでにインターフェイス関係も整理したいです。複数台のリグと1台のPCを、いかにうまくつなぐか、切り替えをどう処理するのか、そこらへんが、成功の鍵です。今回も、736内蔵のエレキーを使う羽目になったんですが、これだって、ちょっと工夫したインターフェイスがあれば間違った符号を大量発生させることもなかったんです。hi

このあたりのタイミングだったと思いますが、父が様子を見に来ました。飲み物やらつまみやら持ってきてくれました。前日までの予定では、父も一緒に移動して無線するはずでしたが、急な用事が夕方に入り、夜から参加できるかどうか微妙になってきました。とりあえず、用事に出かける前に来てみたようです。忘れたビニールテープを、夜に来る時持ってきてもらうようお願いしました。

さて、父が帰り、今朝は早起きだったし、今回は、まるっきり徹夜をしてみようと思っていたので、まだ明るいけど、仮眠をとることにしました。エビスをもう1本飲み、ベンチで横になってみます。うーん、うとうとはするんだけどなぁ、眠っているという感じではないなぁ。途中、夕日の写真を撮ったり、月とアンテナの写真を撮ったり、夜景の写真を撮ったり、携帯メールの対応をしたりと、ばたばたしてたけど、目をつむって横になっているだけで、疲れが少しはとれたような気がするので、仮眠しようと試みたことは、正解だと言えるでしょう。

確か20時過ぎ、父が再びやってきました。どうやら用事は早めに終わったようです。持って来てくれたビールで乾杯、母が作ってくれた夕食の弁当も持って来てくれたので、腹ごしらえ。食べ終わって、一息ついていると、おぉ、もう21時ではないですか、父は、50MHzシングルバンドで参加するようですが、明るくなってからやるから、ということだったので、明るくなるまでは、50MHzを中心にやらせてもらうことにしました。

ビーム方向を、手元で変えられるって、楽でいいですねぇ。ローテータ、万歳、です。その分、144MHzと430MHzの方向を変えるのが、とても面倒に感じられました。とはいえ、6DほどV/UHFに出てくる局は多くないので、それほどマメに方向を変えなかったんですが。手モテータは、相変わらずヘッドフォンで音を聞きながら回し、強く入感してくる方向で固定、車に戻りQSO、という方法でした。

CWについては、大体想像していたようなオペレートでした。ノートパソコンのインターフェイスを1011に、メモリキーヤーを706に、736はパドルのつなぎかえで対応。PHについては、やっぱりマイクが3つもあると邪魔ですねぇ。しかも、2つはスタンドマイク。場所もとるし、持つと重いし、とっととヘッドセット用のインターフェイスを作って、楽々ハンズフリー運用できるようにしましょ。

今回は、マメに給油したおかげで、発電機が止まる、という事態を防げました。あと、肉体的にも、きつくなってきたら栄養ドリンク補給で乗り切る、なんてことをしてました。でも、あれって、1日1本、ってビンに書いてあるんですよね。摂取し過ぎると、どうなるんでしょ。割と時間を空けて、2本飲んだだけだから、大丈夫だとは思うんですが。

前回の6Dでは、日の出の瞬間を逃したので、今回は、日の出の時間をあらかじめ調べておいて、昇ってくるのを今か、今か、と待っていました。あの、日の出の時間、というのは、水平線から昇る時間なんでしょうか、予定時間より随分たってから、山の稜線から上がる太陽が見られました。この「待ち」で、1時間くらい無線機の前を離れていたような気が…。

日が昇り、父が起きたので、50MHzを譲り、残りのバンドを運用します。コンテスト前の設備確認している時にも気付いてたんですが、50MHzで送信すると、21MHzにかぶるんですよね。弱い信号が取れなくなります。まぁ、アンテナ同士がかなり近いから、しょうがないです。3.5MHzが、意外と長い間開いていました。太陽が随分昇ってからでも、交信できましたからね。とはいえ、やはりT2FD、聞こえているのに呼んでも気付いてもらえない、ということが多々ありました。7MHzは、3.5MHzに比べれば、まだマシですが、それでも弱い電波しか出てないようです。あと、コンディションもおかしかったのかなぁ、アンテナの張り方のせいなのかな、スキップしている地域、相性の良い地域が、結構はっきり分かれていたような気がします。HFハイバンドは、うーん、もうちょっとできると思ったんですがねぇ。全体的に、信号が弱かったです。この時期のハイバンドは、そこそこのコンディションだったと思うのですが。V/UHFに関しては、まぁよくできたほうじゃないでしょうか。いつも感じることですが、CWのCQの応答率が、結構高いんですよね。今回は、1200MHzでもCWでCQ出してみましたが、なんと立て続けに2局も呼んできました。FMは、あまり期待せずに、のんびりCQ出したほうが良いような感じですね。

さて、前回の6Dのような嵐の直撃を受けることもなく、ただひたすら暑い中オペレート。終了1時間前、目標にしていた400局の壁が見えてきたので、ちょっと頑張ってみることにしました。まだあまり局数の伸びていないHFハイバンドで、S&P、面白いように交信局数が伸びます。残り30分を切ったところで、最後の踏ん張りどころ、7MHzにQSY。残り15分くらいのところで、400局達成。ばんざーい。そこで少し欲が出て、7MHzがまだ3桁じゃないな、あと少しだから頑張ろう、と思って、ギリギリまで粘ってみたら、100局丁度でコンテスト終了。マルチもちょっと増え、万々歳。

撤収は、父にも手伝ってもらい、2時間かからずに終わりました。機材が6Dに比べて増えている分だけ大変でしたが、ノウハウがわかっている人と片付けをすると、スピーディで良いです。後ろを走る父の車に見守られながら、家に到着、機材を降ろし、シャワーを浴びたら、一気に疲れが来たようです。食事をとる気力もなく、ゼリー飲料だけ飲んで寝ました。今回も、家族の助けのおかげで、無事移動運用が終了しました。感謝感謝。

反省点

・リグとPCのインターフェイスをなんとかしよう(CW/PH両方のモードのリグ・マイク切り替え、CQマシン、ヘッドセットなど)
・ローテータをもう1つ…
・HFのアンテナをなんとかしたいなぁ、特にローバンド、聞こえる局とは交信したい
・忘れ物をしないように、事前にチェックする
・日焼け対策をしたほうが良いでしょう、いくらジグロでも
・コンテスト前の仮眠について、もう少し考えてみよう
・2波同時送信時の対策(発電機の電圧降下対策、カブリ対策)

次のコンテストまでには、上の内、一つでも改善できてたらなぁ、と思います。

−…−

zlistに吐き出させたデータシートを見られるようにしておきますので、もし見たい方がいらっしゃいましたら、どうぞご覧下さい。

・時間およびエリアごとの交信局数[fd_zaa.txt]
・とれたマルチ、とれなかったマルチ、マルチマップ[fd_zad.txt]
・結果、時間ごとの交信局数、時間ごとの累積交信局数、マルチプライヤーの獲得状況[fd_zaf.txt]
・グラフ[fd_zag.txt]
・時間ごとの取得マルチプライヤー[fd_zam.txt]
・タイムチャート[fd_zaq.txt]

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