新年一発目の「月イチ無線」、元宮城在住人としては、オール宮城コンテストに参加したいところではありましたが、ちょうどその日は予定が入っており、その前の週のオール埼玉コンテストに参加することにしました。今回は、準備の時間を入れても3時間参加することができませんでしたが、その分、コンテスト前後の工作に時間を使った感じです。今回も、パーシャルチェック用ファイルの作成と、いい加減ではありますが目標スコアを設定してみました。
<準備段階からの軌跡>
12月12日(日)
KCWA CWコンテストの準備の時にあげた3.5MHzのV型短縮ダイポールのケーブルの処理をするため、実家へ。タワーを登ったり降りたり、伸ばしたり縮めたり、結局作業に1時間半くらいかかってしまった。でも、一応それなりにまとまったから、よしとするか。あと、リグコントロール用のコネクタ物色。運良くD-SUB 9ピンのコネクタが1つ出てきた。ステレオプラグも、カセットテープアダプタが出てきたので、それを流用してみることにする。
12月14日(火)
K-1のデクリメントし過ぎについて、単に接触不良で2度押しされただけだと思われる。対策として、ギャップ関数を頭に入れることにする。スイッチをAUX端子から引き出せたら良いけど、なかなか工作している時間もない。それに、新しいスイッチだからといって、2度押しを全くしないとも限らない。
1月1日(土)
元日早々、ヘッドフォンセレクタの作成。ロータリースイッチの横に、スライドスイッチを取り付けるための穴の位置決め。シールのプリンタ用紙に穴の位置を下書きし、ケースに貼り付けて、ポンチを打ってみた。
1月2日(日)
昨日に引き続き、ヘッドフォンセレクタの作成。電動ドリルでケースの穴あけをして、それを持って新年の挨拶(昼食と夕食をよばれに行くとも言う)のため実家へ。父にヤスリを借りて、スライドスイッチのつまみに合うようケースを加工。下書き時点では、つまみの部分も丸く穴をあけるつもりだったが、手持ちの一番大きいドリル刃で穴をあけて、ヤスリで削っていたら、よさげな感じになってきたので、結局四角く加工した。ケースの加工が終わったら、加工面の大きさに合わせて、シールのプリンタ用紙を切って貼る。どのスイッチが何の役目をしているか、書かないと忘れてしまうため。とりあえず仮にスイッチを取り付け、ちょっとほかごと、カセットテープアダプタをばらして、ケーブルのみ残し、本体をゴミ箱へ。ケーブルは、単なる3芯線で、ステレオプラグのスリーブのためのシールド線がなく、黒い皮膜の線につながっていた。AMD-USB2RIGの回路図を見ると、GNDはGNDとして使っているようなので、回り込みが無いか心配。回り込むようだったら、別のケーブルを考えることにする。さて、加工したケースをアパートに持って帰り、夜中までかかって配線。導通チェックをしている時に、片方のスライドスイッチの接点が1つ壊れていることに気付く。致命的ではないにしても、使い勝手が結構悪くなる。同じようなスイッチを探して、交換しなければ。ケーブルがごちゃごちゃになっているので、半田付けし直しが面倒そう。
1月6日(木)
オール埼玉コンテスト用のパーシャルチェックファイルの作成に着手。Turbo HAMLOGのデータを全てエクセルに吐き出し、QTHでソート。都府県支庁略称が入っていて、修正が必要なデータについて、Turbo HAMLOG上で修正。
1月7日(金)
昨日に引き続き、都府県支庁略称が入っていて、修正が必要なデータを、Turbo HAMLOG上で修正。都府県支庁略称が入っているデータについて、一通り確認が終ったところで(都府県支庁略称が入っていないデータについては、埼玉県の局がないことを確認、あとで都府県支庁をTurbo HAMLOG上で入力予定)、埼玉県の局のみ抜き出し、コールサインとコードと名前以外の列は削除。更に、コンテスト規約のマルチと照らし合わせ、有効なQSOのみ残して、あとは削除。完全に重複する行を削除して、ざっとデータの確認、名前のみの表記が違っているものを数行修正し、コードをコンテストナンバーに変換。その際、消滅市町村は削除(合併編入等後の市町村を確認する時間がなかったため)。スペース区切りのテキストファイルに出力してみたが、町村マルチの後ろのスペースが入らず名前が続いていたので、タブ区切りのテキストファイルで出力。CTESTWINのパーシャルチェックファイルとして読み込ませてみると、のべ210局のデータベースとして使えそうだ。試しに、パーシャルチェックファイルに登録してある局を入力してみると、正しく表示された。ついでに、CTESTWINのコンテスト定義を、オール埼玉コンテストに設定。
1月9日(日)
CTESTWINの新しいバージョン(3.59)をダウンロード、インストール。起動し、コンテスト定義とパーシャルチェックファイルの設定がそのまま保持されていることを確認。ついでに、各種設定をしてしまう。周波数モードボタン設定を、一応「3.5MHz」「7MHz」「14MHz」「21MHz」「28MHz」「50MHz」「144MHz」の「CW」「SSB」「FM」「AM」、送信ナンバセットを「19」、コンテスト終了時刻設定を、仮に「2011/1/10 15:00」。点数セットのCWを2点に設定、目標点数は、今回分析している時間がなかったため、適当に設定、30QSO 50点 20マルチの1,000点とする。
AMD-USB2RIGを、PCにつないでみる。その前に、ジャンパ設定を確認、ICOM用になっていたので、FT-1000MP MARK-V用に変更。USBケーブルをつなぐと、思ったとおり、以前にドライバをインストールしており、正常にCOMポートが認識された。しかし、バージョンが古いだろうと思い、ドライバを更新してPCを再起動してみたが、表示バージョンは変わらず。謎。まぁ、使えればよいか、ということでCTESTWINでCOMポートの設定をしてみる。一応認識しているようなので、リグとの接続ケーブルを作ったら試してみよう。
コンテスト当日
起床が遅かった上に、子供のご飯の世話(といっても主に片付け)をしていたため、コンテスト開始から2時間近く経った10時53分に、ファンヒータやPCなどを持ってシャックイン。まずファンヒータの電源を入れると、室内温度は3度だった。さぶっ。とりあえずPCを起動。続いてリグの移動、もしかしたら144MHzで埼玉県内局が聞こえるかも、という淡い期待から、いつもはHF機から離れた場所に置いてあるFT-897MをFT-1000MP MARK-Vの上に置く。FT-1000MP MARK-V、FT-2000M、FT-897Mそれぞれにアンテナを接続、144MHzにやたらとノイズがのっている気がする。何だろう。お次はCW関係の準備、メモリキーヤのモニタ音をONにしたのに音が出ない、何故だろう、よく分からないのでリセットしてみるが直らず、何度かモニタ音の設定を変更してみたら出るようになった。気まぐれなキーヤのようである。使用するリグは3台なので、3系統のオーディオテクニカのAVセレクタ(AT-SL33AV)にケーブルを接続、2番目と3番目のスイッチの引っかかりが弱いのか、スイッチが戻ってくることがあるが、固定されれば、切替自体は問題ないようだ。今回は、パドルとセレクタの操作性向上を考え、パドルのみ左側、キーヤの上にセレクタをのせたものを右側に置いてみた。左手はパドリングのみ、右手はメモリの送出と送信系統の切替という分業のため。メモリキーヤには、とりあえず4番目に自分のコールサインを登録。準備も大詰め、クランクアップタワーをフルアップ、144MHzのノイズが大分減ったような気がする。アンテナの方向を、大体埼玉県方面に合わせる。回している間も、144MHzのノイズに変化があるように感じられる。すぐ近くの川の護岸工事の影響だろうか。最後に、CTESTWINを起動、シャックインの時間+3時間で、終了時刻を13時53分に設定。
<使用設備>
band | Ant | High | Rig | Power Supply | Mic | Tower |
3.5MHz | V型短縮ダイポール (Radix[RDL-8000]) |
19m | YAESU FT-1000MP MARK-V |
YAESU FP-29 |
MD-200 | FTI[FDX-455JMD] (VERTEX STANDARD[G-1000DXA] + クリエイト[CK46]) |
7MHz | Inv. Vee (コメット[CWA-7]) |
7m | ↓ | ↓ | ↓ | − |
14/21/28MHz | 3ele triband yagi (ナガラ[HX-330]) |
16m | YAESU FT-2000M |
内蔵 | MD-200 | (3.5MHzと同じ) |
50MHz | 5ele yagi (クリエイト[CL6A]) |
17m | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ |
144MHz | 9×2 yagi (ナガラ[SS-218]) |
18m | VERTEX STANDARD FT-897M |
VERTEX STANDARD FP-30A |
MH-31 | ↓ |
交信局数が0のバンドも、一応運用はしたので書いてみました。全バンド共通の設備は、以下のとおりです。
・パドル…Bencher JA-1
・メモリキーヤ…Logikey Co. (Idiom Press) Model K-1 + AVセレクタ AT-SL33AV (オーディオテクニカ)
・PC…東芝 dynabook SS SX/190NR
・ロギングソフト…CTESTWIN (Ver. 3.59)
・ヘッドフォン…サンワサプライ [MM-HS202] + 自作切替器
<時間経過に沿った雑感>
11時25分 コンテスト開始
まずは、一番交信局数が稼げる7MHzでS&P、CWの方が点数が高いので、とりあえずCWのハイエッジから下へ。
11時30分 1st QSO
7.02727MHz付近で、草加市の局が呼ばれ続けているのを発見、CQを出したところで呼んでみたが、とってもらえない。2回目でget。
11時33分頃〜
1st QSOのコンテストナンバーを送る時に、メモリキーヤにナンバーを登録してないことに気付き、2番目に送信ナンバーを登録する。S&P中、2エリアの局がCQを出しているのを聞いた。一通り聞こえる県内局とは交信したのだろうか。なお、聞いていた限りでは、県内局からの呼びかけはなかった。県内局のCQは、というと、聞く局聞く局パイルなので、なかなかコールサインがコピーできない。参加している埼玉県内局が少ないのでは? と思ってしまうほど。CQステーションのコールサインの送信以外は、ハイバンドを同時受信。セレクタの切り替えをしている時に、たまに片耳(たしか左だけ)になるので、ロータリースイッチの接触が悪いのだろう。しばらく使ってなかったから、しょうがないといえばしょうがない。
11時49分
はじめてパーシャルチェックがヒットした。用意したナンバーと受信したナンバーは合っていた。
11時50分 8N5A/1と交信
何の記念局だろう。ウェブ検索してみると、「土佐・龍馬であい博」の局らしい。埼玉県における運用者は、JM1UWB局。
11時52分頃〜
埼玉県内移動の2局と交信、それぞれパーシャルチェックにヒットするも、移動運用のため、用意したナンバーと受信したナンバーは違っていた。その後もS&P、ローエッジに近付くにつれて、にぎやかになっているような気がする。確かに、ハイエッジの5kHzは、狭帯域データと共存なので、少しでもQRMを逃れるためにローエッジに寄って行く、というのは、理にかなっている気がする。
11時57分頃
4エリアの局がCQを出していた。それに応答する埼玉県内局がいた。県外局のCQでも、呼ばれる可能性があるようだ。
12時08分〜12分
4QSO中3局がパーシャルチェックにヒット、受信ナンバーは用意したナンバーどおり。
12時13分
某有名コンテスターがパーシャルチェックにヒットしたが、受信ナンバーが用意したナンバーと違っていた。引越しされたのだろうか、それとも別宅シャックだろうか、などと勝手な想像をしてしまう。
12時14分頃
ローエッジまでS&Pが終わったので、SSBも覗いてみることにする。
12時21分
SSBで1st QSO、パーシャルチェックにヒット、受信ナンバーは用意したナンバーどおり。久しぶりにマイクを使った運用、何だか新鮮。
12時28分
パイルになっていて、なかなかピックアップしてもらえなかった局と交信、パーシャルチェックにヒット、受信ナンバーは用意したナンバーどおり。
12時30分〜
県内局発見、たまたま一段落したところだったのか、一発でとってもらえた。ローエッジから上にS&Pしていたが、ローエッジ付近にしかCQステーションがいないなぁ、と思っていたら、ハイエッジ付近で県内局がCQを出していた。
12時39分頃〜
SSBのハイエッジまでS&Pが終わったので、またCWへ、ローエッジからS&P、なんだか3局くらいごっちゃになってCQ出をしていた。1局はHLっぽかった。県内局もCQを出していたが、交信済みマルチだったので、深追いせずスルーした。ハイエッジに向かってS&Pするも、QSO B4ばかり。パイルは酷くなくなってきているようだ。
12時44分頃〜
7.01475MHz付近が空いているっぽかったので、メモリキーヤの1番にCQをセットして、CQを出してみる。CQを出しながら、ハイバンドを同時受信でS&P、何も聞こえない。
12時46分頃
妨害が入ったので、CQを出すのをやめる。
13時01分
オープニングから参加していなかったのか、酷いパイルを受けている県内局がいた。何度もコールし、ようやく交信できた。途中から信号が弱くなってきたので、コンディションが変わったのだろうか。
13時08分
同時受信していた14MHzで、かろうじて県内局らしきCQが聞こえたので、アンテナを回してみた。真南あたりで一番強いような感じである。何かの反射だろうか、とにかく粘ってQSOできた。これで、参加部門はHFマルチバンドということになった。
13時12分頃
コンディションが変わったかも、という思いで、試しに3.5MHzを聞いてみる。
13時13分
3.5MHz CWでQSOできた。この交信で、目標点数を達成。
13時16分頃〜
3.5MHz CWのハイエッジからローエッジまでS&P、3QSO。昼飯に呼ばれたので、QTX。結局15時までにシャックへ戻ってこれず、そのままコンテスト終了。
<総括>
<準備段階からの軌跡>の1月9日に書いた目標スコア「1,000点」は達成できました。最終的には125%の達成率でした。適当にたてた目標にも関わらず、割と妥当な線でした。ローカルコンテストに県外局で参加する場合の、大体の目安にはなるような気がします。なお、ウェブ上に公開されている過去の結果を見てみると、どうやらHFバンド種目が定義されたのは、今回が初めてのようですね。何局くらいこの種目にエントリしていて、自分が何位なのか、結果発表が楽しみです。
・その他、細かな点など...
リグコントロールについて、コンテストが終了してから、あれこれやってみました。リグとの接続ケーブル1本分の材料はあるので、まずはそれを作ることから。ケーブル付きのステレオプラグをD-SUB 9ピンに半田付け、コネクタケースはまだ付けずにテストします。AMD-USB2RIGをUSBケーブルでPCに接続すると、1月9日に済んでいるにも関わらず、ドライバのインストールが始まりました。そうか、PCのUSBポートが違うと、その都度ドライバのインストールが必要なんだ。なので、COMポートの番号も、1月9日のものの続きになっていました。FT-1000MP MARK-Vは、リグの説明書を見ながらCOMポートの設定とCTESTWINの設定をしてみたら、リグのバンド変更がCTESTWINに反映されることを確認できました。FT-2000Mは、リグの説明書とCTESTWINのヘルプを見ながらCOMポートの設定とCTESTWINの設定をしてみましたが、うまくいかず、ウェブ検索してみました。メニューモードの CAT RTS を OFF に設定するとできるらしいという情報があったので、そのようにやってみたら、リグのバンド変更がCTESTWINに反映されることを確認できました。あとは、もう1本リグとの接続ケーブルを作って、メインダイヤル操作でリグの1と2の自動切り替えができるかどうかの確認が必要です。そのうち、部品を買ってきて、作ってみます。
ローカルコンテストの宿命? 県内局が主役なので、CQを出している県内局に県外局が群がります。どうしてもパイルになります。結果、なかなかピックアップしてもらえないことになります。ならば、それをチャンスととらえ、2波同時受信のトレーニングをしてみては、と思って、ちょこちょこと同時受信してみました。サブ周波数がほとんど聞こえなかったので、あまりトレーニングになっていなかったかも知れませんが、やらないよりはマシかと。hi
CW関係の操作性について、今回はメモリキーヤを右手においてみました(以前はキーヤも左手に置いていた)。セレクタもキーヤの上です。左手がパドリングに専念でき、操作性が良くなったような気がします。今後は、このスタイルでやってみようと思います。ちなみに、キーヤのボタンの複数回押しによるデクリメントし過ぎの対応は、まだ試していません。また今度やってみようと思います。
準備について、今回は、30分くらいで終わったようです。だんだん慣れてきたかな、という感じです。
ヘッドフォンセレクタについて、壊れているスライドスイッチのつまみを押すと接触するようです。押し続けて使うなんて非効率なことはしたくないので、素直に新しいのを買ってきます(コンテスト終了後に、代用となるスライドスイッチを家探ししましたが、やたらノブが長くて図体のでかいトグルスイッチしか見つかりませんでした)。あと、使っているヘッドフォンが3.5φのステレオプラグなのに、セレクタのジャックが6.3φで、変換コネクタを使っているので、3.5φのステレオジャックもついでに買ってきて、今付いているジャックへ並列接続したいと思っています。
最後に、交信していただいた局、コンテストを開催していただいている主催者、各氏に感謝いたします。ありがとうございます。そして、いつも運用場所等を快く提供してくれている父、美味しい食事を提供してくれる母、何かと協力してくれている妻と息子に、この場を借りて感謝します。ありがとう。(2011.1.13 記)