2011年 第21回鹿児島コンテスト 参加記 (7月24日9時〜21時 開催)


一応チェックはしていたけど、ほとんど思いつきで参加してみました。IOTA Contestという選択肢も残しつつ、あんまり月末過ぎても、8月のコンテスト参加の選択肢が狭まるというのと、鹿児島コンテストのルールがちょっと変わってて面白い、というのが、一応の理由です。思いつきの割には、大体3時間オペレートできました。目標点数は検討する時間がなく、パーシャルチェックファイルも用意する時間がなかったので、オール岐阜のものをそのまま流用でした。

<準備段階からの軌跡>

6月19日(日)
3.5MHzのV型ダイポールを調整するためのSWR測定をしてみた。MFJ-259BとFT-1000MP MARK-Vで確認した結果を表にしてみる。
MHzMFJ-259BMARK-V
3.4902.5-
3.4942.0-
3.500- 1.7
3.5031.5-
3.508- 1.0
3.5101.1-
3.5151.5-
3.5202.0-
3.521- 2.0
3.523- 2.5
3.5252.5-
3.527- 3.0
良かった、大体同じだ。アンテナを使うのはリグなので、最良点は、MARK-Vの3.508MHzを採用する。SWR 3.0くらまでは、なんとかチューナが使えそうなので、最良点から、だましだまし使えるハイエッジまでは19kHz。ロー側にも同様の特性と仮定すると、だましだまし使えるローエッジは3.489MHz。コンテスト時、CWはローエッジから出たいので、だましだまし使えるローエッジを3.510MHzにするためには、21kHz分だけエレメントを短くする必要がある。アンテナの説明書を見ると、エレメントを1cmスライドさせると3〜4kHz周波数が変化する、とある。真ん中をとって、3.5kHz/cmとすると、周波数を21kHz高く変化させるには、6cm短くする必要がある。…随分短くなるなぁ。ちなみに、この調整が計算どおりであれば、SWR最良点は、3.529MHz、だましだまし使えるハイエッジは、3.548MHzとなる。Phoneのコンテスト周波数の上限が3.565MHzだから、17kHzほど足らない。でも、短縮アンテナで、Phoneはあまり期待できないのに、CWに出られる周波数を少なくするわけにはいかない。

6月22日(水)
CTESTWIN Ver.3.63が公開されていたので、ダウンロード。

6月23日(木)
何か別のことを検索中に、MorseRunnerがひっかかりダウンロード。パイルやノイズなどに負けない耳を作るためには必須のソフト。暇があれば、通勤電車の中で練習してみよう。

6月26日(日)
AMD-USB-CQ Ver1.0aをCTESTWINで使ってみる。webでの情報どおり、パドルが使えない。FT-1000MP MARK-Vのモニタで、Model K-1と音を聴き比べて見ると、変わらないように聞こえる。時間がなく、FT-736MXでは試せていないので、また今度時間がある時にでも聴き比べをしてみることにする。ちなみに、CTESTWIN上では「キー入力でCW送信」機能を使ってパドリングの代わりをするわけだが、1文字目の挙動がどうも怪しいような気がする。遅延については、CTESTWINのPTT制御のwaitパラメータを調整することで対応できそうだが、送信時の符号が欠けたり、あるいはキー入力していない符号が出力されたり、ちょっと解せない動きをする時がある。

6月27日(月)
CTESTWIN Ver.3.64が公開されていたので、ダウンロード。先週水曜日にダウンロードしたVer.3.63は、インストールせず削除。Ver.3.64をインストールし、動作することを確認。ついでにMorseRunnerもインストール。電車の中だったので、音は出していないが、起動することは確認。

7月9日(土)
時間がとれたので、アンテナ関係の作業とCW関係の確認ができた。3.5MHz V-DPの調整、計算どおり6cm短くしてみた。タワーをクランクダウンしたままSWR測定。
MHzMARK-VMFJ-259B
3.500- 4.0
3.5073.03.0
3.5132.02.3
3.5181.51.7
3.5261.01.1
3.5331.51.5
3.5392.02.1
3.5463.03.0
3.553- 4.0
3.560- 5.0
大体計算どおりの結果である。上に書いた測定範囲の周波数帯では、リグのチューナが動作するので、なんとか使える範囲。3.560MHz以上はチューンしきれず(そりゃそうだ、SWR 5.0もあったら無理だよ)、Phoneの上の方はon the airできないが、これ以上CWを犠牲にするわけにもいかないので、しょうがない。次、430/1200MHzのGP、フェンスに仮設の状態から、古いタワーのラジオ用に使っている防災無線のアンテナのマストのトップにあげてみた。これで4mHくらいにはなる(はず)。7MHzの逆Vのマストと50cm離れているかどうかというくらい近いので、きっと影響を受けているだろう。リフレクタかディレクタになって、GPなのに、指向性があるかも知れない。念のため、SWRを測定。
MHzFT-736MX+SX-1000(DIAMOND)
430.001.7
430.051.65
432.981.05
434.001.17
1294.001.1
1295.101.15
1296.001.2
430MHzは、FMのメインにぴったり合っている。CWの周波数が少々厳しいが、3.5MHzのV-DPに比べたら大きな問題ではない。ただ、ラジアルの長さを変えるとSWR最良点が変化すると聞いた覚えがあるので、試してみる価値はあるかも。1200MHzは、特に大きな問題はない。最後、CW関係の確認。FT-736MXの送信がおかしいと感じていたので、内蔵のエレキーと外部エレキー(K-1)で聞き比べ。PCで音を録音し、あとでじっくり聞き比べようと思っていたが、とりあえず試運転と思い、パドルをつないで内蔵のエレキーで送信、FT-897Mでそれを受信して音を確認。問題なさそう。次に、外部エレキー(K-1)につなぎかえ送信、んー、やっぱり短点が短すぎるように感じる。そこで、FT-736MXのVOX関係を少しいじってみる。他のリグのように、ブレークインがないため、VOXのON/OFFでCW送信をしているのだが、ふと、DELAYをいじってみると、なんとなく内蔵のエレキーにかなり近い感じになった。送信し始めた最初の符号の頭が、まだ短い気がするが、それさえ気にしなければ、外部エレキーでも十分使えると感じた。今後は、これでちょっと様子を見てることにする。

7月23日(土)
思いつきで、明日の鹿児島コンテストに参加する意志を妻に伝える。何も用意していないので、行き当たりばったり。

7月24日(日)
アパートを出てから、PCのアダプタをアパートに忘れたことに気付く。まぁ、できる範囲でやろう。15時シャックイン。15分でPC以外の準備(接続等)完了。CW切り替え器用のリグへの接続ケーブルが1本ないことに気付く。リグ4台でオペレートするなら、もう1本作らなければ。今回は、とりあえず、必要であれば、FT-736MXのみ、パドルのつなぎかえで対応することにする。次、パドルをエレキーにつないでみるが、K-1が動作してない模様。本体のボタン入力を受け付けないので、リセットもできない。当然、リグにつないでも送信しない。バックアップ用の006Pのスナップを、一旦外して、再度電池取り付け、復帰。次、CTESTWIN起動。定義を鹿児島コンテストに。送信ナンバ変更。ここで、PCのバッテリの残り時間をふと見ると、3時間弱、ちょうどバッテリ切れの頃コンテストを止めたらいいのか。

<使用設備>

band Ant High Rig Power Supply Tower
3.5MHz V型短縮ダイポール
(Radix[RDL-8000])
19m YAESU
FT-1000MP MARK-V
YAESU
FP-29
FTI[FDX-455JMD]
(VERTEX STANDARD[G-1000DXA]
+ クリエイト[CK46])
7MHz Inv. Vee
(コメット[CWA-7])
7m 旧自立タワー+マスト
14/21/28MHz 3ele triband yagi
(ナガラ[HX-330])
16m YAESU
FT-2000M
内蔵 3.5MHzと同じ

全バンド共通の設備は、以下のとおりです。

・パドル…Bencher JA-1
・メモリキーヤ…Logikey Co. (Idiom Press) Model K-1 + AV SELECTOR AV-206 (QiaoHua) [4回路切替]
・PC…東芝 dynabook SS SX/190NR
・ロギングソフト…CTESTWIN (Ver. 3.64)
・ヘッドフォン…サンワサプライ [MM-HS202] + 自作切替器

<雑感>

さて、7MHzからS&P。雷が鳴ってる、やばいかな。7MHzで3局目を聞いてる途中で14MHzもワッチ、お、聞こえる。7MHzの交信後、14MHzで聞こえた局を呼んでみる。すんなり交信。ん、でもディスプレイにHI-SWRが表示される。よくアンテナをみると、50MHzになってた。こんな状態で、2局も交信してしまった。
途中で様子を見に来た父に、50MHz聞こえるんじゃない? と言われ、CWを聞いてみるが、ダメだった。
その後、7MHzやハイバンドを言ったり来たり、一応SSBも聞いてみるのだが、コンテストQSOが聞こえない。とりあえず、7MHz SSBで記念局と交信し、普通のQSOもたまには良いか、と思い、CQを出している局を呼んでみた。30分くらいQSO、普通のQSOは何年ぶりだろう。
その後、子どもの昼寝にちょっとだけ付き合い、復帰。
3.5MHzで何局か聞こえるので交信、一応CWのローエッジあたりでも、調整したV-DPは使えそう。3.5MHz CWでも記念局と交信。
7MHz SSB、また聞いてみたが、やっぱり聞こえるのは普通のQSO、またもや、1局呼んでしまった。アンテナの話が楽しかった。
コンテストに戻って、3.5MHzと7MHz CWで少し交信、3.5MHzで交信した局は、ちょっと厳しかった。やはり、無理矢理チューンして使っているからだろう。最後は7MHz CWで記念局と交信して終了。

<総括>

ローカルコンテスト、しかも短時間参加なので、点数としては、まぁ、こんなもんでしょう。多バンドQSOいただいたコンテスト常連さん、感謝です。
・その他、細かな点など...
今回は、FT-1000MP MARK-Vのキーイングの音が気にならなかったように思います。FT-736MXのキーイングも解決(?)したことだし、Model K-1に、まだまだ現役で頑張って欲しいと思います。
鹿児島コンテストは、県人局との交信も有効なので、一応V/UHFも用意したのですが、全く聞こえませんでした。これについては、短時間参加だし、しかも、こちらから積極的にCQを出すつもりがないとなれば、最初から切り捨てるべきでした。せいぜい、50MHzまでにとどめておけばよかったです。結果的には、HFハイバンドまでで良かったんですけどね。hi

最後に、交信していただいた局、コンテストを開催していただいている主催者、各氏に感謝いたします。ありがとうございます。そして、いつも運用場所等を快く提供してくれている父、何かと協力してくれている妻と息子に、この場を借りて感謝します。ありがとう。(2011.7.28 記)


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