2010年 第13回オール岐阜コンテスト参加記 (6月12日19時〜22時、13日7時〜10時開催)


「月に1回くらいは無線したら?」という妻のありがたいお言葉(hi)を受けて、参加を決意したオール岐阜コンテスト。フル参加しても、合計6時間という適度な開催時間はありがたいです。結果的には、ハーフ種目の3時間の参加となりましたが、赤ちゃんの世話を放り出して無線してても怒られないギリギリの時間かと(hihi)。

<準備段階からの軌跡>

5月4日(火)
実家の父が、8J2A/2を借りてきたので、運用させてもらう。無線を久し振りにやった。呼ばれるのは気持ち良い。月1回くらいで、実家にお泊り無線OKと言う妻の言葉に、6月のオール岐阜コンテストに参加したいと思う。

5月7日(金)
通勤電車の中で、JARL NEWSとにらめっこ。せっかくオール岐阜コンテストに参加するのなら、同時開催の他のコンテストにも参加できたらなぁ、という目論見で、手帳にチェック。

5月8日(土)
実家に行き、アンテナチェック。1.9/3.5MHzと、430/1200MHzの常設アンテナは無い。1200MHz用のN型コネクタを付けたケーブルも、以前あったものが見当たらない。

5月10日(月)
常設アンテナが無いバンドについて、1.9/3.5MHzはどうやって出ようか考えてみる。T2FDが眠っているが、飛ばないし、何より設営が面倒。一応ネットを調べてみる。傾斜角は、30度(20〜40度)、下端を5mくらい持ち上げてやれば、まぁ使えそうかな、という結論に。ダミーアンテナはダミーアンテナだが、出られないよりは良いはず。問題は、どうやってクランクアップタワーに上端をくくりつけるか。3.5MHzは、最悪Outbackerを使えば良いかな。

5月11日(火)
T2FDをタワーにくくりつけたイメージ図を描いてみる。猫の額の敷地に展開するので、全長25mのT2FDをそのまま直角三角形の斜辺と考えると、底辺(地上投影)は約23m。

5月12日(水)
ZLOGの更新が随分前に止まっているので、他のコンテストロギングソフト探し。理由は、マルチファイルとコンフィグファイルの編集が面倒だから。CTESTWINを試してみることに。あと、重なっているコンテストの確認、手帳に記入。

5月13日(木)
通勤電車の中で、CTESTWINを試しに使ってみる。インストールしたが、何故かPCがフリーズ。PCリブートでOK。コンフィグが実行ファイルからインストールできず、lzhに拡張子を変更して解凍OK。ウェブサイトの新着情報から、別個で持ってきたコンフィグ(01と11)は、最新版の本体に同梱されていた。このソフト、コンフィグファイル(*.MD)が、プログラムと同じフォルダにある。サブフォルダに移動できないか調べてみたが、NGの模様。

5月14日(金)
昨日に引き続き、通勤電車の中でCTESTWINの試用。過去のオール岐阜コンテストのデータを試しに打ち込んでみる。消滅した郡がいくつかあって、平成の大合併を思い知る。一通りの操作は、おそらくOK、あとは実践。それから、今回のコンテストにおける自分の中でのスタンス確認。基本は、参加できるだけでOK、とはいえ、せっかく参加するなら、オールバンドに出たい。アンテナは、7〜144MHzについては、既存設備、1.9/3.5MHzは、T2FD仮設、430/1200MHzは、GP仮設(1本で2バンド使いまわすか別個に設営するかは保留)。リグは、全て既存設備。CW関係は、PCとリグ間のインターフェイスは使わず、パドリングのリハビリを兼ねて、全て手打ちとする。HF/50MHz用のリグと考えているFT-2000M用にBencherのJA-1、144/430MHz用のリグと考えているFT-897M用にGHDのGM707、1200MHz用のリグと考えているFT-736MX用にのむさんローテク工房どこでもパドルMINI Wood(MINIベース付)。ただし、接続用のステレオケーブルが足りるか、確認が必要。あと、これが結構重要なのだが、父の参加予定を訊く必要有り。参戦予定なら、ハーフ種目を検討。ちなみに、T2FDのことを調べている最中に、住んでいるアパートの近所の局のサイトを発見。以前、HFのスタック八木が上がっていたのだが、今はT2FDだけになっており、気になっていた。

5月16日(日)
T2FDの仮設場所検討。下端をどう処理しようか。近くの橋の手すりをちょっと借用するのが、距離的にはベストっぽいのだが。

5月17日(月)
使用予定リグのキージャック調査。FT-2000M、FT-1000MP MARK-V、FT-736MXは、6.5φステレオ、FT-897Mは、3.5φステレオ(MARK-Vは、予備のリグと考えていたが、最終的には、メインのリグの内の1台になったので、調べておいて正解だった)。

5月19日(水)
CW受信の練習のため、CW Freakダウンロード。

5月22日(土)
仮設予定のアンテナ(GP、T2FD)確認。GPについては、移動用の6m伸縮ポールを、旧タワー(途中からぶった切ってある)にくくりつけ、そのトップにGPを設置。430MHzを別アンテナにする場合、伸縮ポール、あるいは、既に旧タワーに設置してある7MHzの逆Vのポールにスタック用のブームを使い、八木を固定ビームで設置。N型コネクタを付けたケーブルは、車庫の奥から出てきた。T2FDについては、2006年のフィールドデーコンテストの移動運用から撤収してきてそのままになっていたグチャグチャの状態を、少し整頓。今回のコンテストの設営は、クランクアップタワーのトップに、上端を直接結びつけるかどうしようか。下端は、橋の手すりに直接結ぶかどうしようか。タワーへの偏った負荷軽減のため、アンテナと反対側にも、ステーを張る必要がある気がする。

5月24日(月)
通勤電車の中で、併設コンテストのチェック。

5月30日(日)
JARL総会の会場で、8J2A/2運用。144MHz FMで、かなり呼ばれた。少しはPhoneのパイルアップトレーニングになったかな。

6月2日(水)
通勤電車の中、CW Freakで、CW受信練習。パイルアップモードがあったような気がしたが、別のソフトだったか。

6月3日(木)
パイルアップトレーニング用に、PileManiaダウンロード。

6月6日(日)
父に、参加形態を確認。自分が実家に行く時間が遅くなると、1日目はまともに参加できない可能性があるので、1日目の夜を父に譲り、自分は2日目の朝、参加することに決定。

6月7日(月)
通勤電車の中で、同時開催コンテストの整理。

6月8日(火)
通勤電車の中、PileManiaで、CWトレーニング。

6月9日(水)
今日も、通勤電車の中、PileManiaで、CWトレーニング。

6月12日(土)
父の運用が終ってから、設備の最終点検。結局、既存設備のまま、何も増設せず参加することに。パドルも、用意するのが面倒になり、1つを使いまわすことにした。リグのセッティングをして、各バンド・モードを、自分が使いやすいように設定。CW関係や、一部つまみの機能もカスタマイズ。ロギングソフトも、最終点検。CTESTWINのコンテスト終了時刻設定、HAMLOGのバージョンアップ、ユーザリスト更新。あと、7MHzのコンテスト周波数が拡張してから、始めてのコンテストなので、周波数の確認。

<使用設備>

bandAntRig(全て八重洲、50W out)Power SupplyMic
7MHz 7mh Inv. Vee FT-1000MP MARK-VFP-29MD-200
14MHz 9mh? 3ele Triband yagiFT-2000M 内蔵 MD-200
21MHz
28MHz
50MHz 10mh? 5ele yagi
144MHz11mh? 9x2 yagi FT-897M 内蔵 MH-31

地上高に「?」が付いているのは、クランクアップタワーをフルアップしなかったため、正確な高さがわからず、概高という意味です。また、全バンド共通の設備は、以下のとおりです。

・パドル…Bencher JA-1
・PC…東芝 dynabook SS SX/190NR
・ログ…CTESTWIN(Ver. 3.56)、Turbo HAMLOG/Win(Ver. 5.15)
・ヘッドフォン…PIONEER [SE-20A]

<時間経過に沿った雑感>

開始直前
まずは、7MHzのSSBで呼ばれたいなぁ、と思い、空いてるところを探してCQ。5エリアと4エリアの局に呼ばれる。バンドが死んでいるわけではなさそう。

開始〜7時15分頃
7MHz SSBでCQを出すも、思ったほど呼ばれず。交信エリアは、4,6,7,8(2エリアの局が1stだったけど、隣町なので、コンディションとは関係ないでしょう)、近場はスキップか?

7時15分頃〜7時25分頃
50MHzにQSY。県内局4局ゲット。いずれも近場。

7時25分頃〜7時30分頃
144MHzにQSY。県内局2局ゲット。1局は、やや遠いかな、でも同じ濃尾平野内(だったはず)。

7時30分頃〜7時35分頃
再び7MHz SSBにQSY。県内局と2局交信するも、どうも「賑やか」という感じがしない。

7時35分頃〜8時33分頃
7MHz CWにQSY。空いているところを探してCQを出すと、すぐに呼ばれる。途中で10分ほど呼びに回るも、大体1分1局ペースという気持ちの良いレート。やっぱりこれじゃなくっちゃ。とはいえ、2局3局ほぼ同じトーン・信号強度で呼ばれると、全く耳フィルタが働かなくて、呼んでいただいた局に何度か迷惑をかけてしまった。最近のリグは、ゼロインできるように、チューンマーカがついていたりするものがあるので、それの弊害なんじゃないか、と思ってしまうくらい、同じ周波数で呼ばれることがあったが、自分も呼びに回る時は、ちょっと気を付けて、わざと周波数をずらすようにしようかな、とか思ってしまった。この1時間で交信できたエリアは、5エリア以外全部。コンテスト前に、SSBで交信できたのに、なんでかなぁ。ちなみに、CQを出している時に、韓国の局に呼ばれたが、何かコンテストに参加していたのだろうか。事前にチェックしていた割には、ちっとも交換ナンバーを理解してなくて、とりあえず「599 BK」で済ませてしまった。

8時33分頃〜8時42分頃
14MHz CWにQSY。CQを出すと、結構呼ばれる。交信エリアは、1,2,4,6,7,8。県内局1局。

8時42分頃〜8時55分頃
21MHz CWにQSY。CQを出している県内局を呼んだら、14MHz CWへのQSYを依頼される。14MHzでのQSO後、28MHz CWへのQSYを再度依頼される。28MHzでのQSO後、別の局から呼び出されたのでQSO、そうしたら、その局からも21MHz CWにQSYを依頼される。21MHzでのQSO後、今度は3.5MHzへのQSYを依頼されたが、残念ながら、アンテナがないため、応えられず。立て続けに2局からQSY依頼されたのは初めてかも。3.5MHzへのQSYを依頼した局とのQSO後、また別の局から呼び出されたのでQSO、続けて呼ばれたので、しばらくCQを出してみることに。1,2,6,7エリアとQSO。

8時55分頃〜9時頃
そろそろ残り1時間、QSO数が少ないバンドの局数を伸ばすため、28MHz CWにQSY。県内局と6エリア各1局ずつQSO。

9時頃〜9時5分頃
50MHz CWにQSY。8N2SEA/2がCQを出していたのでQSO。SSBにQSY、県内局とQSO。

9時5分頃〜9時28分頃
144MHz CWにQSY。2局交信して、SSBにQSY。隣町の局とQSO。更に、FMにQSY、ダメもとでCQを出していたら、奈良の局に呼ばれて、ちょっとびっくり。

9時28分頃〜9時40分頃
21MHz SSBにQSY。県内局とのQSO後、大学時代のサークルの後輩達が、もしかして参加していたら、と思って、ちょっと頑張ってCQを出す。4エリアと6エリア各1局とQSO。

9時40分頃〜9時50分頃
28MHz SSBにQSY。名古屋市内のクラブ局が、岐阜県内局向けCQを出していたので、QSO。他のバンドでも聞こえていたクラブ局だが、そのバンドでは、呼んでも応答がなかった。CWへQSY、県内局と愛知の局各1局とQSO。

9時50分頃〜9時53分頃
50MHz SSBにQSY。8N2SEA/2がCQを出していたのでQSO。オペレータは、岐阜県支部長。お久し振りのQSOでした。

9時53分頃〜9時57分頃
最後の局数上積み、と思い、7MHz CWにQSY。ところが、CQを出しても、さっぱり呼ばれず。呼びに回った局と合わせても、3QSOに留まる。ちなみに、呼びに回ったのは、8N2SEA/2。2バンドQSO成立。

9時57分頃〜終了
ヤケクソ? いやいや、過去の経験から、終了間際に高い周波数で投げやりCQを出すと、意外と呼ばれるようなので、144MHz CWにQSY。CQを出すと、三重と奈良から呼ばれた。やってみるものである。

<総括>

呼ばれる側のコンテストは、やはり楽しいです。オールバンドに出たい、という野望は叶いませんでしたが、参加できるだけでもよしと思っていたコンテストで、延べ100局以上も交信できれば御の字です。ちなみに、チェックしていた同時開催コンテストで、書類提出の条件を満たしているのは、デジタルQSOパーティーのみでした。でも、テレコムQSOパーティー部門は、書類提出が郵送のみなので、エントリしませんでした。大分県の局とQSOできたので、大分コンテストにもエントリできるはずだったのですが、コンテスト中にナンバー受信していなかったため、提出できませんでした。とはいえ、このコンテストも、書類提出が郵送のみのようだし、大分県の局とは1局しか交信できていなかったので、まぁ出さなくてもよかったかな、という感じです。
その他、細かな点など...
アンテナについて、上に書いたとおり、野望は叶わなかったものの、せめて3.5MHzのOutbackerくらいは設置できたような気がします。家族とのマッチング次第なので、不確定要素が多く、何とも言えないのが歯がゆいですが。また、VHFのアンテナものっているクランクアップタワーをフルアップせず使っていたのも、ちょっとどうかと思います。あと5mくらいは高くなったはず。
ロギングに使ったCTESTWINは、良くできたソフトだと思います。1か所だけ、CWのQSOのRSTが「59」と記録されていて修正をしましたが、それ以外は、特に気になる点がありませんでした。
オペレートについて、CWの送受信は、懸念していたほど酷くはなかったと思いますが、これからボチボチとコンテストに参加するつもりなら、もう少し練習が必要だと思います。また、記念局でのPhoneのパイルアップトレーニングは、ほとんど意味がありませんでした。あと、QSY要請への対応ですが、どうしようか迷っています。基本的には、コンテスト本来の面白味に欠けるので好きではないのですが、断るための強い理由も特になく、なんとなく応じてしまっているのが現状です。
リグの切り替えについて、パドルとヘッドフォンの差し替えが面倒でした。パドルの切り替え器は、作っていないので、暇があったら自作したいです。ヘッドフォンの切り替え器は、自作したのが確かあったはずなので、次のコンテストからは、とりあえずそれを使おうと考えています。ちなみに、今回使ったヘッドフォンはモノラル仕様、2波同時受信のためには、ステレオヘッドフォンが必要なので、会社に置きっぱなしのものを持ち帰ってこないと。コンディションの把握、人口密度の高いバンドを探す、FMの「空きチャンネル(hi)」を探す、という意味でも、2波同時受信は必要だと思います。今回、リグを3台使いましたが、自分のような「なんちゃってコンテスター」には、贅沢、2台で十分だと思いました。耳も2つしかないし...。メインの周波数でPCに自動CQを出させている間に、2つのサブの周波数をスキャンできるような技術力が身についたら、3台使ってのオペを考えてもよいかな、と。

結果をCabrillo形式に変換し、zlistに読み込ませ、データシートを吐かせようと思ったのですが、50MHzと144MHzがうまく持ってこれていないようだったので、解析は無しです。

最後に、何かと協力してくれた妻と息子に、この場を借りて感謝します。ありがとう。


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